イラク代表戦を観た 結論は高橋秀人

サッカーワールドカップアジア最終地区予選の日本対イラク戦を録画で観た。

前試合でワールドカップ出場を決めた日本にとっては、すでに消化試合になっていた上に、放送時間も遅かったので観ていない人も多いかと思うが、いろいろ見どころがあっておもしろかったので、紹介したい。

給水タイムあり

今まで知らなかったが、気温31度以上だと、審判が一旦試合を止めて、給水タイムに入ることがあるらしい。

サッカーで怪我人が出たわけでもないのに試合中にプレイが止まってみんな水を飲みにピッチ外に集まる姿は、まるで別のスポーツを見ているようで新鮮だった。

試合は中立地のドーハーで

客席がガラガラで、日本はともかく、イラクはまだこの試合の結果次第でワールドカップ出場の可能性があるのにおかしいなあと思ったら、イラクは治安の問題で、最終予選全てのホームゲームが中立地のカタールのドーハーで行われているらしい。

ドーハーという、日本人サッカーファンにとっては特別な意味合いを持つ土地で行われたのには、不思議な縁を感じるが、それはともかく、客がいないと最終予選と言えどもテレビで観ていても寂しい。試合そのものすらなんだかつまらなく見えてしまう。

オーストラリア戦、日本のホームでワールドカップを決めたのは日本サッカー界にとって、本当に良かったなあと改めて思った。

相変わらずアジアで圧勝できない日本代表

いくらベストメンバーでなかったとはいえ、マンUやインテルの選手をはじめ、ブンデスで何年にも渡って活躍している選手も複数いる日本代表が、相手が10人になった有名選手が皆無のイラク代表に、どうにか1点取って辛勝という試合。

仮にサッカーゲームを作るとしたら、パラメータ上では日本とイラクでは圧倒的な差があってしかるべきだし、監督のザッケローニも決して無能なわけではないのに、実際に試合をしてみると、そこまで差がつかない。

それどころか、イラクに何度も決定機をつくられてしまう始末。ヘタしたらいつもの様にセットプレーからのラッキーゴールで引き分けたり負けていてもおかしくないような試合だった。

まったくサッカーとは難しいスポーツだ。だが、逆にそうだからこそ、次のコンフェデレーションズカップで、ブラジルやらイタリアと戦うのも、楽しみにできるわけでもあるのだが。

香川のトップ下はそろそろ諦め時か

日本代表の試合でもどうしてもセレッソ目線で見てしまうので、香川、清武、乾が出てくると、彼らの活躍も気になってしまうのだが、清武は思った以上に日本代表にあっていて、良かった。香川とのコンビネーションで存在感を出せていたのも今後へのいいアピールだっただろう。逆にそれがまだできていない乾は、コンフェデでどうにかしないと代表からはずされるかもしれない。

今回は本田が出ないということで、中村憲剛がトップ下かと思ったら香川がその位置に入った。しかし、残念ながら効果的だったとはいいがたく、逆に憲剛が入って左サイドに移ってからのほうがいい動きだったので、日本代表において香川のトップ下は諦めたほうがいいんだろうなあと自分の中でも結論が出つつある。

ドルトムントの時のように、周りにガタイがいいやつがいて、しっかりボールを前の方でキープしてくれないと香川は守備に追われて生きないのかなあと思ったり。

なんだかんだいって岡崎

岡崎慎司は、自分も昔はネットでよく言われていたように、弱いチーム相手の時だけたくさん点を取れるけれど、相手が強くなるとさっぱり点をとれない「雑魚専」のFWだと思っていたけれど、なんだかんだいって一番結果を出しているし、いない試合では本田ほどではないにせよ、わかりやすく日本代表が弱くなってしまうことが多いので、ここまで来ると認めざるを得ない。

運動量と献身的な守備以外にどこが良いのか未だによくわからないのだけれど、今後、もっと研究してみたい選手の一人だ。

審判は普通だった

中東アウェイだとどうしても気になってしまうのが、審判の中東寄りのジャッジ、いわゆる「中東の笛」だが、ウズベキスタンの審判ということもあってか、極端におかしなジャッジやカード乱発で試合を壊すこともなく、その点はありがたかった。

最後は高橋秀人先生

後半ロスタイムに入って、高橋秀人がいつものように時間稼ぎの交代で出てきたので、試合の最後の最後でおおいに笑わせてもらった。

主力温存のこの試合ぐらい、ザックは高橋をスタメンでボランチあたりにして試すとかするのかなと思っていたのだが、今回も勝ち試合での時間稼ぎ要員とは。

彼の時間稼ぎ交代は、これでいったい何試合目だろう。

サッカーの世界にセーブポイントというランキングがあったら、セーブ王は取れそうな勢い。ザッケローニは高橋のなにを見込んで、毎回毎回代表に呼んで、こんな扱いをしているんだろう。ネットでは「ロスタイムの貴公子」と揶揄される始末。

ひょっとして三杉淳君のように心臓病を患っていて、代表戦5分以上の出場はできないのだろうか・・・。

しかし、ここまで来ると、逆にキャラが立ってきたし、高橋が出るということは日本が勝つということなので、コンフェデレーションカップでも高橋先生には、ぜひ、クローザーとして登場して、日本の勝利を演出して欲しいものだと思った。

コンフェデレーションカップ高橋秀人に注目だ。

つまりはそういうことだ。