日付は前後してしまうのですが、先週末の土曜日、話題の「春画展」に行ってきました。
最寄り駅は目白か江戸川橋。
私は江戸川橋から行きました。
どちらから行くにしても、それなりに距離のある、わりと不便な場所にあります。
写真だとわかりにくいのですが、結構傾斜のきつい登り階段を登り……
到着。
開館時間の10時ぴったりにいったら、案の定行列が……。
ある程度覚悟していたとはいえ、とにかく混んでいて辟易としてしまいました。
この展示会、日本初の春画オンリーの展示というのみならず、元々東京国立博物館での開催が検討されていたのに、博物館側の事なかれ主義で開催が難しくなり、そこを細川元首相が手を上げてくれたおかげで、こちらでやることになったという経緯も含めて話題になってしまったのですが、これで前例を作ってしまったので、今後は他所でも春画展なんていくらでもやるでしょうから、わざわざここで見なくてもいいだろうという気はしたのですが、永青文庫へはこういうことでもないと行くこともないだろうし、細川家のお屋敷を見るというのも込みで見る価値はあるだろうということで、半ばしかたなくといった感じで見に行きました。
(参考)
それからもう1点、こちらもある程度想像通りだったのですが、お客さんは圧倒的に女性が多かったです(だいたい美術館に女性は多いものなのですが、それにして今回は際立って女性比率が高かったです。まあ今回のは、ちょっとした流行りもんみたいなものですからね)。
肝心の展示の方なんですが、別に春画を見るのは初めてでもなし、それほど目新しい物はないだろうとおもいきや、鎧武者のでてくるものやら連作になっているものやら普段「春画」として紹介されるもの以外にも結構バラエティに富んでいて、思ったより楽しめました。
北斎の有名なタコの絵もありました。
ついでに細川家のお屋敷の内部や調度、その他お宝なんかも飾ってあったのでいっしょに鑑賞したのですが、これがまたなかなかすばらしくて、やっぱりそんじょそこらの金持ちとは格が違うというか、こういうのが本物の貴族ってやつなんでしょうね。
ただ、どう考えても永青文庫のキャパに合わない入場者数でしたので、混雑がひどすぎて、かなりストレスでした。
鳥獣戯画展の時も思いましたが、絵の鑑賞は落ち着いてゆっくり見て味わってこそであって、こんな混雑の中を無理やり見るもんでもないですね。
東京国立博物館でやっていれば、ここまで混雑しなかったはずなのに。
で、混雑しているところに長居するのもいやなので、一通り見て、さっさと出ていってしまったので正直なところ、消化不良の感がいなめなかったのですが、帰り道に偶然、講談社野間記念館というのを見つけてそこで「近代日本の風景画展」というのをやっていましたので、試しに入って見ました。
こじんまりとした建物で、規模も作品数もそれなりなのですが、横山大観や竹内栖鳳なんかがあって、なかなかのものでしたよ。
なによりガラガラなのでゆっくり心置きなく鑑賞できたのが良かったです。
というわけで、春画展の方はどうせ行くつもりの人は、行くなと言っても行くでしょうから、ここはあえて、こちらの方をオススメしておきます。
日本画は浮世絵だけではありません。
つまりはそういうことだ。