国別メダル数について 「ダイヤルM」を廻せ!」と「ダイヤルM」

 オリンピック中に水をさすのもどうかなと思ったので、今ごろになって言うんですが、国別のメダル数をランキングして、どこに勝ったの負けたの、やっているのが、昔からどうも納得いかなくて。

 

 いや、別にナショナリズムがどうこうっていう話ではないんですよ。

 納得いかないのは、大きく分けて2つ。

 

1,なぜ国によって人口が全然違うのに、単純にメダル数を比較して競うのか

 

 そりゃ、アメリカや中国、昔のソ連なんかが強いのは当たり前ですよね。日本だって、全世界で見れば、人口では決して少なくない国なんだから、それなりに上に行って当たり前。

 それならGDPだと、それだけでなく、国民1人あたりのGDPも算出するのと同じように「国民1人あたりの金メダル数」みたいな指標を使って比べたらいいんじゃないかと思うんですが、あんまりそういう方面では盛り上がらないですね。

 

 一応、そういう試みもあるにはあるようで、

 

gigazine.net

 ちょっと古い記事ですが、この記事によると日本は世界平均のだいたい真ん中ぐらいですね。

 

2,なぜ団体競技個人競技のメダルを同じ価値でカウントするのか

 

 例えばサッカーだと今回、登録人数が1チーム22人なんですが、仮に優勝して金メダルを獲ったとしても、金メダル22個、とは計算しません。

 男女合わせても獲得できるメダルの枚数は、最高でも金2個です。

 

 でも柔道だと、男女合わせて14の階級があって、さらに団体もあるから、全ての金メダルをとったら、金メダル16個とカウントされるんです。

 それらを一緒くたに合計して、国別で順位付けするのって、 単位が違うものを同じ土俵で比べるようなものじゃないのかなあ。

 得意な種目が団体競技に偏っている国は、ものすごく不利ですよね。

 

 てなことを、問題視するのを見たことがないので、みんな、そういうものとして受け入れているんですかね。

 

「ダイヤルM」を廻せ!」と「ダイヤルM」

 U-Nextの見放題が8/31までだったので、下記2作品を視聴。

 

 ヒッチコック作品は好きなので、学生時代にいろいろ見ました。

 中でも一番好きなのが、この「ダイヤルMを廻せ!」。

 (ちなみに二番目が「ハリーの災難」です)

 倒叙式のミステリです。

 登場人物は少なく、舞台もほとんど室内だけ。

 内容に無駄がなくて、サスペンスと意外性も十分という、スタイリッシュな作品。

 

 久しぶりに見ると、勘違いして覚えていた部分も多く、肝心なところは、見事に忘れていました。

 すごい。

 だいぶ中年力がついてきたようです。

 これだけ忘れているなら、他の過去に見て(あるいは読んで)、面白かったミステリも、ほとんど初見と同じ感覚で楽しめそうです。

 歳を取るのも悪いことばかりではありませんな。

 

 ラストの締め方が、まさに「緊張と緩和」という感じで、いかにもこの時代の映画らしく、オシャレでいいんですよ、これが。

 

 こちらも  U-Nextで視聴。

 こちらは初見です。

 タイトルでわかるように「ダイヤルMを廻せ!」のリメイクです。

 上映当時、評判があまりかんばしくなかったので、積極的に見ようと思わないまま、今に至ってしまったので、オリジナルの方の内容をよく覚えているうちに見ようと思い、続けて視聴しました。

 主人公が、浮気していた妻を、第三者の他人を使って殺害させようと計画する。

 しかし、そいつがしくじってしまい、逆に妻に殺されてしまったので、主人公の予定が狂ってしまう…、という大筋は同じで、メイントリックのような部分も共通なのですが、時代や登場人物の設定に合わせて、違う部分もいろいろあります。

 

 グレース・ケリーの役をグウィネス・パルトロウが演じていて、なかなか良いし、アレンジ具合も終盤まで、悪くなかったので、「これがどうして、こんなに低評価になっているんだろう?全然おもしろいよ。みんな評価、厳しくないかな?」みたいに思っていました。

 

 でも、クライマックス以降の展開が、良くない。

 微妙にオリジナルから登場人物が増えたり、役割が変わっていたりするんですが、それがオリジナルの改悪ばかりで、後味の悪い終わり方でだいなしになっているんですよね。

 なので、元と比べてしまうと、低評価なのも仕方ないかなと。

 

 リメイクのおもしろさ、難しさを両方感じた、ちょっと惜しい作品でした。