鎌倉殿の13人
とうとう畠山重忠が逝ってしまわれました。
わかってはいたけれど、見事にやりきりましたね。
まさか、畠山重忠の乱でこんなに尺を使うとは。
畠山重忠に関しては他の御家人以上に、結末に向かってどのようなドラマが繰り広げられるのか、結構楽しみにしていました。
このドラマ世界で、畠山重忠は文句のつけようのない、冷静沈着で聡明な武将です。
上総広常や九郎義経、梶原景時に源頼家など、これまでやられてきたキャラクターたちには、常にどこか人間的な欠点や、甘さ、つまりスキのようなものがありました。
見ていて「あー、これは、殺られてもしかたないな」みたいな。
そういうものが畠山重忠にはほとんど見受けられません。
それに対して、北条時政は、ときおり有能なところを見せるとはいえ、基本、奥さんに頭の上がらない気の良いおっさんキャラで、史実のような非情な策謀家としての側面はあまりありません。
ですので、「北条時政が謀って、畠山重忠を陥れた」とか「畠山重忠が北条時政の挑発に乗ってしまい、自滅した」みたいな流れは、どうもイメージしづらかったんですよね。
それがドラマではどうしたか。
まず、領土問題で畠山重忠との関係に少しヒビが入り、微妙なものになる。
次に、北条政範の死に関する平賀朝雅と息子の畠山重保のあれこれで、畠山家に疑惑の目を向ける。
そうやって、重忠を心情的に少しずつ追い詰めておいての、極めつけ、謀反人あつかい。
本人も、他にやりようがあるかもしれないのを承知で、実より名をとって、あえて少数で無謀な戦いに挑んだ、という体にして、畠山重忠の格はあくまで落とさない。
なんというか、中川大志が最初から最後までかっこよすぎて、ちょっといかんでしょうこれは。と言いたくなりました。
最初から最後までイケメンとか、和田義盛ならずとも、ちょっとそれはねえぜ、て感じなので、今後は「ちむどんどん」に出て、痛いムーブをして適度に評判を落とす、というあたりでバランスを取ってみてはいかがか。
さあ、今夜は時政のターン。楽しみですね!
タローマンまつり2号
先に苦言を呈しておくと、グッズは岡本太郎展の入場者しか買えないとかやめてほしかった。
転売対策とか言ったって、本気で転売するつもりなら、彼らは入場券ぐらい買うだろうし。あまり意味があるとは思えないし、他に方法はあるだろう。
百歩譲っても、グッズは展示会入場者のみ販売とするなら、岡本太郎展が始まる前から告知しておくべきだろう。
私は岡本太郎展が始まってすぐに見に行った。
もちろんその時点では、タローマンまつりの情報なんて、なにもなかった。
まさかグッズのためだけにもう一度入場券を買う気にもなれず、断腸の思いでグッズ購入はあきらめざるをえなかったのだ。
同じ入場料を払って、そういう、不公平はやめて欲しかった。
来場者に無料でもらえるグッズ諸々。メンコ、懐かしいな。
個人的なツボはソーセージ。たしかに昔はなんでもかんでも、ソーセージになっていたな。今でもあるのかな?
なにより良かったのは、リアルにキッズたちが、「ばくはつだー!」とか「がんばれ!がんばれ!タローマン!」とか「なんだこれは!」とか嬉しそうに絶叫しているのを生で聞けたことです。
ヒーローは子供が支持してこそだからな。
なにはともあれ、この企画が知る人ぞ知るで終わらず、こうやって、一般の人にも盛り上がってくれてうれしいです。もう紅白は確定として、このまま「劇場版タローマン」の発表まで、盛り上がり続けてほしいものです。
ルヴァンカップ準決勝 第1戦 セレッソ大阪VS浦和レッズ in ヨドコウ桜スタジアム
サッカー専用スタジアムはやっぱり良いです。
照明が落ちて、ピンクのサイリウムをみんなで振る演出。数年前にガンバの新スタジアムでやっていた演出がセレッソにもようやく。
ナイトゲームでこれは、定番とはいえ、見栄えがよくて、イベントに来た感が高まり、良いものなので、今後も続けてほしい。
試合は、キーパーのキム・ジンヒョンが欠場で嫌な予感しかしなかったものの、どうにか1-1ドローで次戦に望みをつなぐ展開。
でも、次もキム・ジンヒョン、パトリッキ、アダムタガート、西尾がいない可能性濃厚なんだよな…、それ、セレッソの強みとされてる選手ばっかりで、戦力半減ってもんじゃないでしょうに。
正直、今日の試合やその前のリーグ戦、磐田との試合を見ていると、キム・ジンヒョンなしで勝てる絵が浮かばないのですが、もう祈るしかないですね。
今晩、2戦目です。台風、さいたまに直撃しないかなあ。
映画「NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE」
配信では見つけられなかったので、わざわざ宅配レンタルで借りてみました。
なぜ?とかは聞かないでください。
ウィキペディアを調べると
2004年9月14日(日曜日)に来場者100万人を記録。興行収入は10億円(トータル約19億円)を超え、2004年邦画ランキングのトップ10に入るヒット作となった。
なにげにヒットしています。
香取君、すごい。
アニメの実写化タイトルの何が良いって、ハードルが低い状態で視聴に望めるところですね。つまらなくて当たり前、おもしろければラッキー。
正直に言いますが、わりと面白かったです。
忍者ハットリくんの設定を一部使うだけで、原作を完全再現する気がはなからなかったのが、良かったのだと思います。
ハットリくんはもちろんのこと、ケムマキ氏も大人で、忍者をやめて、学校の先生という設定です。
このケムマキ氏がなかなかかっこいい。ある意味ハットリくんよりおいしいぐらい。
香取慎吾のハットリくんも、最初はSMAPのコスプレ感しかなかったものの、見ているうちにだんだん、これはハットリくん以外の何物でもないという感じにこちらも感情移入してきました。
「忍者ハットリくん」がインドで大人気、というのは有名な話ですが、このコンテンツ、特に海外向けにはまだまだポテンシャルがあると思うので、もう少しいろんなところから深掘りしてみてはどうか、という気がします。
個人的にはSwitchで新作ゲームとか出たらやってみたいですね。
伊坂幸太郎「グラスホッパー」
映画「ブレット・トレイン」の原作が伊坂幸太郎の「マリアビートル」で、この「マリアビートル」という作品が殺し屋シリーズの2作目、で、1作目はなにかというと、この「グラスホッパー」なのです。
しゃあねえので、律儀に「グラスホッパー」から読み始めることにしました。キンドルアンリミテッドだと、無料だしね。
伊坂幸太郎の作品というのは、だいたいがバカバカしい話なんですが、話はバカバカしいのに、残酷描写が妙にリアルで、展開も、善良な人間に対して容赦なく厳しいものが多いので、そこらへんでバランスがとれて、軽いコメディ小説にはならずに、緊張感のあるミステリになっている、という個性的な作風です。
少なくとも自分の中ではそうです。
本作も、だいたい、そういう話です。
私も伊坂幸太郎作品は数作目なので、そろそろ、あ、このパターンだな、というのはわかってきたのですが、それでも、話がバカバカしすぎて続きが気になってしまうので、最後まで集中を切らさずに読むことができました。
物語は、殺し屋同士のバトルロイヤルです。
こう書くと、「ブレット・トレイン」といっしょですね。まあ、間違っていません。
いろんな特技を持つ殺し屋が、その特技を生かして殺し合うのです。
こう書くと、山田風太郎の忍法帖シリーズみたいですが、その理解でまあ間違っていません。
そして、今、ようやく本命の「マリアビートル」を読み始めました。
ストーリー的なつながりはなさそうですが、同じ登場人物が一部出てくるみたいですので、できたら「グラスホッパー」から読んだほうが良いみたいです。