2022年9月後半の近況

鎌倉殿の13人

 とうとう畠山重忠が逝ってしまわれました。
 わかってはいたけれど、見事にやりきりましたね。
 まさか、畠山重忠の乱でこんなに尺を使うとは。


 畠山重忠に関しては他の御家人以上に、結末に向かってどのようなドラマが繰り広げられるのか、結構楽しみにしていました。


 このドラマ世界で、畠山重忠は文句のつけようのない、冷静沈着で聡明な武将です。  

 上総広常や九郎義経梶原景時源頼家など、これまでやられてきたキャラクターたちには、常にどこか人間的な欠点や、甘さ、つまりスキのようなものがありました。

 見ていて「あー、これは、殺られてもしかたないな」みたいな。

 そういうものが畠山重忠にはほとんど見受けられません。

 

 それに対して、北条時政は、ときおり有能なところを見せるとはいえ、基本、奥さんに頭の上がらない気の良いおっさんキャラで、史実のような非情な策謀家としての側面はあまりありません。

 ですので、「北条時政が謀って、畠山重忠を陥れた」とか「畠山重忠北条時政の挑発に乗ってしまい、自滅した」みたいな流れは、どうもイメージしづらかったんですよね。

 

 それがドラマではどうしたか。

 まず、領土問題で畠山重忠との関係に少しヒビが入り、微妙なものになる。

 次に、北条政範の死に関する平賀朝雅と息子の畠山重保のあれこれで、畠山家に疑惑の目を向ける。

 そうやって、重忠を心情的に少しずつ追い詰めておいての、極めつけ、謀反人あつかい。

 本人も、他にやりようがあるかもしれないのを承知で、実より名をとって、あえて少数で無謀な戦いに挑んだ、という体にして、畠山重忠の格はあくまで落とさない。

 

 なんというか、中川大志が最初から最後までかっこよすぎて、ちょっといかんでしょうこれは。と言いたくなりました。

 最初から最後までイケメンとか、和田義盛ならずとも、ちょっとそれはねえぜ、て感じなので、今後は「ちむどんどん」に出て、痛いムーブをして適度に評判を落とす、というあたりでバランスを取ってみてはいかがか。

 

 さあ、今夜は時政のターン。楽しみですね!

 

タローマンまつり2号

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 先に苦言を呈しておくと、グッズは岡本太郎展の入場者しか買えないとかやめてほしかった。

 転売対策とか言ったって、本気で転売するつもりなら、彼らは入場券ぐらい買うだろうし。あまり意味があるとは思えないし、他に方法はあるだろう。

 百歩譲っても、グッズは展示会入場者のみ販売とするなら、岡本太郎展が始まる前から告知しておくべきだろう。

 

 私は岡本太郎展が始まってすぐに見に行った。

 もちろんその時点では、タローマンまつりの情報なんて、なにもなかった。

 まさかグッズのためだけにもう一度入場券を買う気にもなれず、断腸の思いでグッズ購入はあきらめざるをえなかったのだ。

 同じ入場料を払って、そういう、不公平はやめて欲しかった。

 

 来場者に無料でもらえるグッズ諸々。メンコ、懐かしいな。

 個人的なツボはソーセージ。たしかに昔はなんでもかんでも、ソーセージになっていたな。今でもあるのかな?

 

 なにより良かったのは、リアルにキッズたちが、「ばくはつだー!」とか「がんばれ!がんばれ!タローマン!」とか「なんだこれは!」とか嬉しそうに絶叫しているのを生で聞けたことです。

 

 ヒーローは子供が支持してこそだからな。

 

 なにはともあれ、この企画が知る人ぞ知るで終わらず、こうやって、一般の人にも盛り上がってくれてうれしいです。もう紅白は確定として、このまま「劇場版タローマン」の発表まで、盛り上がり続けてほしいものです。

 

ルヴァンカップ準決勝 第1戦 セレッソ大阪VS浦和レッズ in ヨドコウ桜スタジアム

 サッカー専用スタジアムはやっぱり良いです。

 

 照明が落ちて、ピンクのサイリウムをみんなで振る演出。数年前にガンバの新スタジアムでやっていた演出がセレッソにもようやく。

 

 ナイトゲームでこれは、定番とはいえ、見栄えがよくて、イベントに来た感が高まり、良いものなので、今後も続けてほしい。

 

 試合は、キーパーのキム・ジンヒョンが欠場で嫌な予感しかしなかったものの、どうにか1-1ドローで次戦に望みをつなぐ展開。

 

 でも、次もキム・ジンヒョン、パトリッキ、アダムタガート、西尾がいない可能性濃厚なんだよな…、それ、セレッソの強みとされてる選手ばっかりで、戦力半減ってもんじゃないでしょうに。

 

 正直、今日の試合やその前のリーグ戦、磐田との試合を見ていると、キム・ジンヒョンなしで勝てる絵が浮かばないのですが、もう祈るしかないですね。

 

 今晩、2戦目です。台風、さいたまに直撃しないかなあ。

 

映画「NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE」


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 配信では見つけられなかったので、わざわざ宅配レンタルで借りてみました。

 なぜ?とかは聞かないでください。

 

 ウィキペディアを調べると

2004年9月14日(日曜日)に来場者100万人を記録。興行収入は10億円(トータル約19億円)を超え、2004年邦画ランキングのトップ10に入るヒット作となった。

 

 なにげにヒットしています。

 香取君、すごい。

 アニメの実写化タイトルの何が良いって、ハードルが低い状態で視聴に望めるところですね。つまらなくて当たり前、おもしろければラッキー。

 

 正直に言いますが、わりと面白かったです。

 忍者ハットリくんの設定を一部使うだけで、原作を完全再現する気がはなからなかったのが、良かったのだと思います。

 

 ハットリくんはもちろんのこと、ケムマキ氏も大人で、忍者をやめて、学校の先生という設定です。

 このケムマキ氏がなかなかかっこいい。ある意味ハットリくんよりおいしいぐらい。

 

 香取慎吾ハットリくんも、最初はSMAPのコスプレ感しかなかったものの、見ているうちにだんだん、これはハットリくん以外の何物でもないという感じにこちらも感情移入してきました。

 

 「忍者ハットリくん」がインドで大人気、というのは有名な話ですが、このコンテンツ、特に海外向けにはまだまだポテンシャルがあると思うので、もう少しいろんなところから深掘りしてみてはどうか、という気がします。

 

 個人的にはSwitchで新作ゲームとか出たらやってみたいですね。

 

伊坂幸太郎グラスホッパー

 映画「ブレット・トレイン」の原作が伊坂幸太郎の「マリアビートル」で、この「マリアビートル」という作品が殺し屋シリーズの2作目、で、1作目はなにかというと、この「グラスホッパー」なのです。

 しゃあねえので、律儀に「グラスホッパー」から読み始めることにしました。キンドルアンリミテッドだと、無料だしね。

 

 伊坂幸太郎の作品というのは、だいたいがバカバカしい話なんですが、話はバカバカしいのに、残酷描写が妙にリアルで、展開も、善良な人間に対して容赦なく厳しいものが多いので、そこらへんでバランスがとれて、軽いコメディ小説にはならずに、緊張感のあるミステリになっている、という個性的な作風です。

 少なくとも自分の中ではそうです。

 

 本作も、だいたい、そういう話です。

 私も伊坂幸太郎作品は数作目なので、そろそろ、あ、このパターンだな、というのはわかってきたのですが、それでも、話がバカバカしすぎて続きが気になってしまうので、最後まで集中を切らさずに読むことができました。

 

 物語は、殺し屋同士のバトルロイヤルです。

 こう書くと、「ブレット・トレイン」といっしょですね。まあ、間違っていません。

 いろんな特技を持つ殺し屋が、その特技を生かして殺し合うのです。

 こう書くと、山田風太郎忍法帖シリーズみたいですが、その理解でまあ間違っていません。

 

 そして、今、ようやく本命の「マリアビートル」を読み始めました。

 

 ストーリー的なつながりはなさそうですが、同じ登場人物が一部出てくるみたいですので、できたら「グラスホッパー」から読んだほうが良いみたいです。

映画「ゴジラ対ヘドラ」 小泉悠「ロシア点描」

映画「ゴジラ対ヘドラ

 NHKの「一オクターブ上の音楽会」で特集していた「ゴジラ対ヘドラ」の「かえせ!太陽を」を聞いて、さっそく映画「ゴジラ対ヘドラ」をU-Nextで視聴。

 

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 なんというか、見どころは多かったです。うん。

 子供向けの部分と大人向けの部分、両方狙っているのですが、その乖離が大きすぎて、エンタメとしてもシリアスとしても中途半端になっているような気がします。

 わりと深刻な内容の割に、ゴジラヘドラも、動きが「軽い」から、ストーリーに説得力があんまりないんだよな。

 

小泉悠「ロシア点描」

 軍事評論家として、ウクライナ関連の硬い報道番組でおなじみ、丸の内炒飯OL、小泉悠のロシア入門的な本です。

 ロシアの教科書的な紹介というより、著者の体験ベースのエッセイと言った感じなので大変読みやすいです。

 私はソビエト崩壊後、ロシアが大国というイメージはまったくなくて、過去の遺産を抱えた二流国が、たまたま天然資源に恵まれて、息を吹き返した、でかいアラブ諸国的な立ち位置の国程度のイメージでした。

 でも、ロシア自身は全くそんな意識ではなかったのが、ウクライナ進行後、いろいろわかり、かなり認識を改めないといけないと思いました。

 ロシア人が、政府を信用しないところや、強い権力でなければ国がまとまらないと考えているところ、良くも悪くもルーズなところなど、大陸的というか、中国やその他アジアの国とも通ずるところもありますが、核戦争を意識した地下空間のようなアメリカとタメを張った軍事大国的な側面、ヨーロッパに対する憧れと反発の二律背反な感情、寒い地域ならではの生活習慣など、ロシア人ならではのものも多く、興味深かったです。

 そして、中国人もそうなのですが、ロシアのように広大な地域だと、一言にロシア人といっても、西洋人っぽい人から我々と変わらない容貌のアジア人っぽい人もいて、かなり幅があるので一言で言うことが難しいことも大事ですね。

 プーチンが「安全保障を外国に依存するドイツや日本のような国は、主権国家ではない」と考えているのは、まあまんざらわからなくもありません。一理あるというか、認めてはいけないけれど、否定できないと思います。

 安倍さんなんかが典型でしたが、日本の大国に対する外交が、どことなく滑稽に感じるのは、日本自身の自己認識が、他国から見た日本の認識とずれていることが大きいような気もします。自分で自分のことをすべて決められない国とまともに外交交渉しても無駄だ、と思う国があっても不思議ではない、というか、そういうことは当然認識した上でやっているものだと思っていたのですが、どうもそうではないフシが見受けられますので。

ちむどんどん離脱 映画「ブレット・トレイン」 クリスティ「杉の柩」

ちむどんどん離脱

 みなさん、ちむどんどんしてますか?

 私は先週、離脱しました。

 生活習慣が変わり、その時間帯、家にいなくなったので、自然消滅のような形で視聴習慣がなくなってしまいました。

 おかげさまで、続きが全然気にならないので、わざわざ録画で見るようなこともしていません。

 Twitterの「ちむどんどん反省会」をチェックしているので、それで十分です。

 退屈なドラマ、つまらないドラマは数あれど、あれだけ見ていて(製作者の意図に反して)不快になるドラマはちょっとめずらしいかもしれません。

 脚本家のたまごたちが集まる脚本教室で、このドラマを教材に用いて、「今回の話のどこがまずかったか」について、生徒に討論させる、みたいな授業をしたら、結構勉強になるのでは?とは思います。

 毎回毎回、確実にツッコミポイントがありますから。

 

映画「ブレット・トレイン」

 東京ー京都間の新幹線の中でいろんな背景を持った殺し屋達がバトルロイヤルする映画です。


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 この映画の魅力は、まさにガイジンがイメージするエセジャパンそのものな世界観。

 それも、サムライ、ニンジャ、ゲイシャといったありがちなものに頼らず、ちゃんと一から構築しているのがえらい。

 たしかに舞台は日本以外のなにものでもないんだけれど、なにからなにまで間違っている日本を楽しめます。

 ここらへん、本当にわかっていない人がエセ日本風にしようとすると、中国や東南アジアがかなりの割合混ざってきたりするのですが、本作でそういうところはまったくなく、かなり気合を入れておかしくしているところに好感が持てます。

 時々挿入される適当な日本語の歌も、風情があって良い感じです。

 

 ストーリーも、見ていてふと、オレはいったい何を見せられているんだ?と我に返る程度には、ぶっとんでいる、好事家向け映画です。

 

 伊坂幸太郎原作らしいので、そっちも読んでみたくなりました。

 

クリスティ「杉の柩」

 年に1~2作ずつ、ゆっくりクリスティを消化しています。

 このペースはここ5年ぐらい、全く変わらないので、自分が生きているうちに全部読める自信はありませんが、一応、クリスティ全作制覇をゆるく目標にかかげています。

 これも、クリスティ作品の中で評価の高い一品。

 どう考えても犯人にしか思えない人物がいて、その人が犯人じゃないことを証明するために、ポワロが奔走するパターンです。

 横溝正史の作品を読んでいてもよく思うのですが、当時のイギリスって、本当にこんなにシンプルな遺言書絶対主義的相続ルールだったのかな?とちょっと疑問に思えるんですが、どうなんでしょうね。

 

 クリスティのいいところは、あまり長すぎず、トリックも複雑すぎず、どんでん返しもほどほどなので、ほどよく騙された感や、ある程度のところまではわかった感を持ちやすいところでしょうか。

 最近のミステリだと、ラストで二転三転は当たり前で、人物関係やトリックにこりすぎていて、どうせ絶対にわからんから、どっちでもいいや、ってなってしまいがちなので。

 それにクリスティの作品はトリック云々を抜きにして、キャラやストーリーだけでも安定して面白いので、安心して読めるんですよね。

 

 で、ポワロものだったので、読み終わった後、これも定例行事で、ドラマ版を視聴。

#51 杉の柩

#51 杉の柩

  • デビット・スーシェ
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 概ね、原作通りなんですが、それだけに登場人物の性格や行動を微妙に変えちゃっているのが気になりました。あまり意味のある改変とは思えず、正直、不満。

 ナイル殺人事件のときのように、そのままドラマ化すると尺が足りないので、登場人物やできごとの刈り込みをするとかなら全然いいんですが、そういうところ以外で変にクリエイティビティを発揮しないでほしいと思ってしまいます。

 

 このポワロの役者さんのドはまり感はいつ見ても惚れ惚れするけれど、他の人が演じても、スーシェのものまねみたいに見えてしまうので、他の役者さんは大変だろうなあとは思ってしまいます。

 三谷幸喜のドラマのように、ポワロのイメージと似ても似つかぬ外見の役者を起用するっていうのが、ある意味、正解なのかもしれません。