最近読んだ、読んでいる漫画あれこれ

 最近、自分の中で漫画ブームが起こっているので、レンタルコミックで借りて、ちょこちょこ読んでいます。

 特に漫画を読む習慣があるわけでもなく、新作が出たら必ず買う作家がいるわけでもないのですが、たまに、思い立って、集中的にいろいろ読んだりします。

 

鋼の錬金術師全27巻 完結セット (ガンガンコミックス)

鋼の錬金術師全27巻 完結セット (ガンガンコミックス)

 

  いまさらですが、かつて雑誌「ガンガン」の売上を、これ一作で支えていたと言われている、有名な傑作を読み始めました。

 ちょうど最近、実写化の話が進んでいるようですのである意味タイムリーかも。

 今、19巻のあたりまでいきました。

 小さいパンダがかわいい。

 こんなのが飼えて、自分になついてくれたら、とか考えるだけでたまらん。

 コールダックみたいに、品種改良で、小型犬や猫ぐらいのサイズのまま大きくならない、飼いやすいパンダができれば、ペットとして人気爆発は確実だと思うんですが、現代の遺伝子工学でなんとかならないものですかねえ。

 意外と中国のパンダ研究所では、極秘でそういう研究もやっているかもしれません。

 かわいいなあ、パンダ。

 

 

 最近の私の一番のヒット。

 赤羽は今私の住んでいるところから、比較的アクセスが良い場所にあり、たまに行くこともあるので、この漫画には以前から興味があったのですが、いかんせん絵がちょっと苦手な雰囲気のものでしたので、なかなか手を出しかねていました。

 しかし、思い切って読んでみたら、あまりのおもしろさに、一発でハマってしまいました。

 著者が居住する赤羽の街で出会った、奇人変人との交遊録漫画です。

 自分も出身が大阪ですので、作者の描く赤羽の街には妙に既視感があって、異世界をのぞく面白さというよりは、こんな人、いるよなあ、こういうこと、ありそうだよなあ、と懐かしさに近い妙なものを感じながら楽しみました。

 キャラクターもいちいち面白いのですが、私は作者と一緒に赤羽の変人を観察して楽しむクズ人間の赤澤氏がお気に入りです。

 こんな面白い漫画を描ける作者ですら、長い不遇時代があったのですから、漫画家って、本当に大変ですよね…。

 

おいしいロシア (コミックエッセイの森)

おいしいロシア (コミックエッセイの森)

 

 

 題名の通り、ロシア人と結婚した女性が、サンクトペテルブルクの街や、ロシア料理を紹介するコミックエッセイ。

 ノンフィクション作家の高野秀行の本に「その国を理解するためには、言葉と食べ物と音楽(踊りを含む)を知れば良い」というようなことを書いてあったと思うのですが、確かに、その国を知るのに、その土地の人々の歴史や文化を凝縮している「料理」からというアプローチは有効でしょう。

 ロシア料理と言ってもビーフストロガノフ?ボルシチピロシキ?程度のイメージしかわかない日本人が大半でしょうが、この漫画には、料理の名前や絵だけではなく、具体的なレシピまで載っているので、ロシアのスーパーではどのようなものが売られていて、家庭ではどのような食材で、どのような味付けのものを食べているのか、などがわかって面白かったです。

 典型的な素人に毛が生えたような人が描いたコミックエッセイですので、漫画そのものの面白さはそこそこながら、題材がちょっと他にないものですので、ロシアや異文化に興味がある人にはオススメです。

 ネットで類型化された「おそロシア」とは違った、ロシア人の日常の生活がそこにはあります。

佐藤優「嫉妬と自己愛 『負の感情』を制した者だけが生き残れる」と、その本で紹介されている諸作品

  最近読んだ本。

 

 「嫉妬」は、これまでにも多く語られていると思いますが、「自己愛」は、最近クローズアップされつつある概念であり、そういえば、これまであんまり考えたことなかったかな~という感じで、興味深く読みました。

 

 ちなみに本書で著者は、現在の35歳前後を境に、それより上の世代は「嫉妬」、下の世代は「自己愛」の感情の強い人が目立っている、と述べています。

 社会が右肩上がりのうちは、向上心の歪んだ形として、自分があるべき場所に他人が立っていることに対して「嫉妬」することもあったが、停滞して、上へ行く見込みがないと感じる人が増えると、感情の行き先が内なる「自己愛」に向かう、っていう分析は、あり得るかな、と思いましたね。

 

 本書では、そういった「嫉妬」と「自己愛」を語る上でのサンプルに文学作品や映画をとりあげて、その登場人物の造形から、これらの感情や、社会状況なんかを考察している、という、ちょっとおもしろい試みをしています。

 せっかくですので、どういう作品をとりあげているのかを、メモ代わりにここに紹介しておきますね。

 

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫)

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ (講談社文庫)

 

  「自己愛」について。

 女性作家の描く、女性の自己愛の醜さとか、絶対おもしろそうですよね。

 機会があれば読んでみたいと思いました。

 

ウォーク・イン・クローゼット (講談社文庫)

ウォーク・イン・クローゼット (講談社文庫)

 

  本文庫収録の「いなか、の、すとーかー」が紹介されていました。

 ストーカーなんて、自己愛の最たるものですもんね。

 

嫉妬の世界史 (新潮新書)

嫉妬の世界史 (新潮新書)

 

  こちらは「嫉妬」の事例。

 どちらかというと、嫉妬のほうが、イメージしやすいかな。

 

それから

それから

 

  有名な文学作品ですね。こちらも「嫉妬」の感情が身を滅ぼす事例だそうです。なんか夏目漱石のここらへんの前後期三部作は、どれも似たようなものが多いような気が…。

 

 

ナイルパーチの女子会

ナイルパーチの女子会

 

  専業主婦とバリキャリの女性二人が出てくる、「自己愛」の強いこまったさんの小説みたいです。

 これもおもしろそう。

 

コンビニ人間

コンビニ人間

 

  唯一、これは私も読んだことのある作品です。

 佐藤優はこの作品を「嫉妬」も「自己愛」も皆無の人間を描いている稀有な作品とし、時代が「嫉妬」や「自己愛」から、さらに一歩先に進んだのを感じているみたいです。

 

 余談ですが、芥川賞受賞作といえば、だいたいつまらない作品なのが普通ですが(どうしてつまらない作品ばかり選ばれるのかといえば、選考委員の顔ぶれをみれば、だいたい想像がつくと思います)、これは例外的に面白いです。

 

 つづいて紹介された映画がこの2作です。

 どうしてこの2作なのかといえば、監督の井口 奈己と佐藤優の対談が本書に収録されているからなんですよね。

 


人のセックスを笑うな 永作博美 松山ケンイチ


映画『ニシノユキヒコの恋と冒険』予告編

 

 偶然なのか意図的なのか知りませんが、女性作家による作品が圧倒的に多いですね。

 

 ちなみに「嫉妬」といえば、日本の成人男性の65%ぐらいは、こちらの作品から「男の嫉妬」に関する教訓を学んでいるものだと勝手に想像しています。

 

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 嫉妬は我が身を滅ぼすことにもなりかねないので、ほどほどにしましょう。

 

 ノーモア、落鳳坡!

たつき監督を返して

 9月24日の日曜日に、幕張メッセのイベントチケット(10月7日分)を購入した翌日に事件は起こりました…。

 

matsuri-kf-garden.jp

 

 

 はあ!?

 

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 あまりにも突然の告知に、ショックを受けた、けもフレ民(イメージ)

 

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 カドカワの無能上層部(イメージ)

 

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 なんか、けものフレンズに対する思いが、一気に冷えてしまいました(イメージ)

 

 幕張まで行くのが、面倒くさくなってくるレベル。

 発表があと2日早ければ、チケットも買わなかったのに…。

 

 こうなって初めて、自分はこの「けものフレンズ」というアニメそのものだけではなくて、無名だった製作者やスタッフが、それを支持して応援するファンたちによって、作品と共に育ち、より大きくなって社会現象化していくという、現代のおとぎ話のようなサクセスストーリー込みで、好きだったのだと思い知らされました。

 

 2期が今後どうなっていくのか、まだわかりませんが、少しでもましな着地を望んでおります。

 

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今の気持ち(イメージ)