滋賀県と私とレオパレス

 盆明けから、仕事で、一ヶ月半ほど連日、甲賀市内各所をぐるぐる回ることになり、

 一時的に、滋賀県蒲生郡日野町というところに住むことになりました。

 地名から想像がつくと思いますが、なかなかの田舎です。

 しかも、住む場所が、最寄駅からバスで15分、バス停から3分ぐらいの場所という。

 

 日曜日に引っ越して来た当初は、周囲のお店が日曜日は全て閉まっていて、こんなところで一ヶ月以上住まないといけないのか、と絶望したものですが、 一週間ほど住んで、周囲の状況がわかってくると、15分〜30分ほど歩けば、国道沿いを中心にコンビニやスーパー、ドラッグストア、ホームセンター、小規模ショッピングモール、しまむら、王将など、生活に必要なものが買える場所が、ひととおりあることがわかり、ほっとしております。

 それに加えて、Amazonで注文してみたところ、大阪にいた時と同様、翌日に届いたので、日常、歩く距離が少し長くなったものの、買い物は、これまでと比べても、それほど不便がなさそう。

 逆に、こんな田舎でも、都会とそれほど変わらずに、同じものが容易に手に入るのかと驚いたぐらいです。

 

 住居は、短期間ということで、会社名義で借りてもらった悪名高きレオパレス

 壁の薄さはガチでした。

 普通に隣の人の声やテレビの音が聞こえるし、壁に耳をあてると会話の内容までわかる。

 どうやら隣はファミリー層のようで、子供が毎日元気に奇声を発しています。

 

 部屋のテレビをつけたまま風呂に入ったら、風呂の中で普通にテレビの音声を聴くことができたのには、笑いました。

 そこらへんは、過去に中国でも東京でも、もっと酷いところに住んでいたことがあったので、全然気にならないのですが、不満なのが備え付けの椅子。

 背もたれがパイプ一本で、硬くて、もたれると痛い。

 確かにこの方が壊れたり、汚れたりしにくそうですが…。

 この椅子に限らず、レオパレスの各設備が、利用者の快適さより、メンテナンスのしやすさを徹底的に優先した作りになっているあたり、さすがだと思いました。

 

 ネットは一応、レオネットというのがあって、Wi-fiが使えるのですが、これがまた遅い。

 家ではWiMAXを使っていたのですが、ちょうどWiMAXの3日間10GBの使用制限にひっかかって、低速モードになった時のスピードとほぼ変わらないか、それよりさらにレオネットの方が遅いぐらい。

 ネットは使えると聞いていたので、WiMAXは家に置いてきたのですが、こんなことなら持って来ればよかったよ。

 ついでにレオパレス独自のシステムで、Amazonのfirestickみたいなやつがテレビにささっていて、これまたfirestickのリモコンそっくりなやつで操作して、テレビでamebaTVとかGYAOとかU-Nextの動画とかが見られるサービスもあるのですが、このリモコンの反応が悪くて使いにくいことといったら。

 

 と、それなりに不満はあるものの、良くも悪くも合理的な作りの部屋なので、スペースを無駄なく使っていて、それなりの広さが確保されているし、収納も充分。

 なにより冷蔵庫や電子レンジ、洗濯機やウォシュレットなど、最初から備え付けられているので、こちらで用意するのは必要最低限でいいのがありがたいです。

 

 来るときは、着替え以外、なにも持ち込まなかったので、生活用品は全てこちらにきてから揃えました。

 

 そういうわけで、自分が生活するために、絶対に必要なものは何で、逆に、ないならないで、なんとかなるものは何か、改めて考える良い機会になりました。

 

こちらに来てから買ってよかった、というか絶対に必要だったのは、寝るときに敷くマットレスがわりのシート。

 

 こちらはAmazonで調達しましたが、入手するまでは硬い床の上にしまむらで買った薄い敷きパッドで寝なければいけなかったので、なかなか厳しかったです。

 本来はキャンプの時に寝袋の下に敷く簡易マットなのですが、個人的にはこれがあれば、ちゃんとしたマットレスは不要と言い切れるぐらいには、快適です。

 簡単に折り畳めて場所もとらないし。

 そして、夏場なので、掛け布団がわりのタオルケットをしまむらで1000円ほどで購入。

 

 それから、意外に必須だったのが、電気スタンド。

 レオパレスの電気は、夜、本を読むには少し暗いので、手元を照らす程度のスタンドが自分にとっては必需品だと気づいたので、近所のホームセンターで一番安いLEDのやつを購入。

 

 調理器具はなるべく買いたくなかったけれど、お湯を沸かせないと話にならないので、やかんを購入。

 比較的値がはるのは、これぐらいで、後の生活用品はほぼ全て100均でまかないました。

 100均で(100円ではなかったけれど)買えて重宝したのが電源の延長コードとタコ足。

 レオパレスの部屋にも当然コンセントはあるのですが、例によって利用者にとって便利な場所にはついていないので、電源を欲しい位置まで延長するこれらも必須アイテムでした。

 

 こんな感じで、今週末で生活の体制はほぼ整ったように思います。

 

 現場からは以上です。

 

映画「アルキメデスの大戦」

 「ドラゴンクエスト ユアストーリー」が控えめに言ってもクソ映画だったにもかかわらず,同監督の「アルキメデスの大戦」は結構評判が良くて,

 

www.tbsradio.jp

 

 こちらの記事を見て,ますます興味が出てきたので,あまり期待せずに,見に行ってきた。

 

 面白かった。

 なんというか,これが同じ監督の作品!?っていうぐらいよくできていて,びっくり。

 正直,終盤まではそこそこ面白いといえなくもない凡庸な映画,ぐらいのテンションで見ていたのだが,ラストの2~30分ぐらいで,ドラクエの時とはまったく逆に,あ,こういう世界観なら,ありだわ!と評価が一変した。

 歴史改変でもしないと,うまくオチがつけられないんじゃないかなと心配しながら見ていたが,こういうやり方もあるんだなあ。

 こういう経験をしてしまうと,1作だけ見て,その監督を安易に評価しちゃあいけないなあと思った。

 今回はあんたの勝ちだ。

 

 創作の世界において,旧日本軍のロマンの象徴として,なにかと美化されがちで,否定するのがタブーのような雰囲気すらあった戦艦大和の存在が,本作内では,建造を阻止すべき存在として,まるで,無駄な公共事業のように,扱われているのも新鮮だった。

 

 最初,主人公の描写に,「日本映画に出てくる理系の天才って,どうしてこうどれもこれも,画一的な空気読めない変人キャラなんだろうなあ」みたいに残念な気持ちになっていた。

 しかし,最後の場面で,本人が良くも悪くも成長して,軍人らしくなっていて,無念の表情を浮かべるのを見て,このキャラだからこそ,このシーンが引き立っているんだなあと,これまた感心したり。

 単純に,軍部が悪い,上層部が馬鹿だ,庶民はかわいそうな被害者だ,みたいなところに落ち着かせないあたりも,反戦映画としてもなかなか良かったと思う。

 

 巨大戦艦建造計画を推進する平山中将の話は,終始詭弁のオンパレードなんだけど,だんだん,それが本当のところ,正しいんじゃないか,みたいに思えてくる,妙な説得力が出てくるのも,この映画の魅力。

 この役者さん,良かったです。

映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」感想 (ネタバレなし)

 5はフローラ派です。

 こんばんわ。

 映画「ドラゴンクエスト ユア・ストーリー」の感想です。

 ネタバレはしていないつもりですが,先入観なしで見たい人は読まないほうが良いです。

 

楚(紀元前3世紀頃まであった国)の人が先祖を祭る行事をして、召使いたちに酒を与えた。召使いたちは相談した、「何人もが飲むには足りないが、一人で飲むには充分ある。地面に蛇の絵を描いて、一番先にできた者が酒を飲む事にしよう」。一人の蛇が真っ先に完成し、その男は酒を引き寄せて飲もうとして、左手に杯を持ち、「私はまだ足を描き足す余裕がある」と言って右手で蛇の絵に足を描き出したが、それを描き終わらないうちにもう一人が蛇を描き上げ、杯を奪い取って、「もともと蛇に足はない。そなたに足を描けるわけがない」(蛇に足を描いたら、それはもう蛇の絵ではなくなり、描いた男の勝利は無効になる)と言って酒を飲んでしまった。おかげで、蛇に足を付けた男はついに酒を飲み損なってしまった。

蛇足 - Wikipedia

 

 この故事で例えて言えば,「せっかく蛇(原作部分)はなかなか上手に描けていたのに,足(監督が勝手につけ加えた映画オリジナル部分)がついていたために,全体としては,下手くそな蛇の絵(凡作)以下の映画になってしまった」といったところ。

 

 特に,CGが良くて,日本のCGアニメでも,ここまでできるんだって感動してしまった。これだけで,十分,見たかいはあった。

 少なくとも元のゲームをやったことのある人であれば,理解可能な程度に原作をうまく取捨選択して2時間程度にまとめられていたと思うし,音楽は,下手にオリジナル曲をつかったりせずに,すぎやまこういちの音楽をそのまま使っていたのも評価できる。

 ここでオリジナル曲を使ってがっかりさせる原作付き映画の多いことを考えると余計に。(使うのは,5の音楽だけにしろとか,5のストーリーであの曲を使わないのは控えめに言って馬鹿なの?とか,言いたい気持ちは正直あったが,そこは許そう)。

 

 一番地雷原になりそうだった,ビアンカ,フローラあたりの一連の流れの処理も,なかなか上手で,感心したし,意識高い監督が,でしゃばって下手な作家性を発揮せずに,この方向性で最後まで普通にドラクエ5やっていれば,みんな幸せになれたのになあと,残念でならない。他の部分はいろいろ良かっただけに,スタッフが気の毒に思えてくる。

 

 この監督の罪は,単に駄作を作ってしまったという以上に重い。

 今後,別のドラクエの映画やアニメが作られても(おそらく作られるだろう),スクエニはこんな映画を許してしまうのだということがわかってしまった以上,新作であっても,見る前から身構えてしまい,素直に楽しむことができなくなってしまうのは,私だけではないだろうから。