「M-1グランプリ2024」  採点表

今年もマイペースに更新していくつもりです。 毎週更新したい気持ちは山々なのですが…。

恒例の「M-1グランプリ2024」の感想です。

去年の採点表を久しぶりに見返してみましたが、驚くほど採点基準や考え方が変わっていませんでした。 やはり、中年になるとこうなるのでしょうか。

 

junichiro241.hatenablog.com

 

最近とうとうこういう声が出てきてしまいましたが、

news.yahoo.co.jp

 

それなら、M1以外の大会や特番見ればいいんですね。M1以外にお笑い番組なんてごまんとあって、それらは全部そうなんだから。

 

仮に本当にみんながそれを望むなら自然とM1は衰退して他の番組が人気になるし、それはそれで全然かまわない。M1はそのままでいいんですよ。

 

M1は今のままの圧倒的に独自の立ち位置だからこそ、いいんです。

お笑い番組だと思うんじゃなくて、競技漫才番組だと思えばいいんです。

私のようにこの番組でしか漫才を見ない人もいるんですから。

 

(といいつつ、そういえば先日、野外イベントでミルクボーイが来たので、見に行ってきました。数年に一度でもこういう人たちが出てくるから、なんだかんだいってM1を見続けてしまうんですよね)

 

異業界や素人の判断基準をなくした純粋に漫才師が評価する漫才の大会、というのがこのM1の最終到達点であり、試行錯誤の末、実際にそうなった、というだけの話だと思います。

 

今年も採点表を残しておきます。

 

 例によって点数は先入観を持たないように審査員が点数を付ける前に採点しています。

 10点満点です。令和ロマンは見直してみると、偶然去年と同じ点数がついていたので、自分にとってはやっぱりこの評価でゆるぎないのだなと再確認。

 

1.令和ロマン 6
オーソドックス。定石通りのスタイル。
良くできているが優等生すぎて特に面白くなかった。


2.ヤーレンズ 7
ゲーバラっ、チェッ。これだけで1点加点。
嵐とか言われてもよくわからんかったし、時事ネタ、芸能ネタはもろ刃の剣。
海原ともこの「もっとしょうもないのがみたかった」には同感。

 

3.真空ジェシカ 8
偏った政党のポスターが多い
個人経営のチェーン店
ネタの選び方は非常に好み。
運用がもっとうまければなあ。惜しい。

 

4.マユリカ 6
歌ネタは元歌知らないと面白くないなあ。
でも悪くない。


5.ダイタク 7
うーん。面白い。双子でしかもそれを生かしたネタもしっかり仕上がっている。これは良いのが出てきたなあ。今後注目したい。
相手が外国人だったので楽勝でした

 

6.ジョックロック 6
ひねったネタの方向性は結構好き。
マイナンバーカードは意外性があり良かった。
だがネタが弱いな。もう少しウケる部分がないと厳しい。

 

7.バッテリィズ 7
ライト兄弟、その発想はなかった。
出だしはイマイチだったがだんだん面白くなってきた。なるほど、ネタの面白さより、漫才師の個性で面白くできているから強い。


若林の「小難しい漫才が、増えてきた中でワクワクさせてくれるバカ」という言葉、言い得て妙まさにそれ。

 

8.ママタルト 5
見た目でこれは面白そうと思ったら、見た目が一番面白かった。あの巨体で大きく動いたのでびっくりしたが、あまり面白くなかった。

9.エバース 7
屁理屈を積み重ねて面白くしてくれるスタイル。
ずいぶん難易度高いことをやっているのに、ちゃんと面白いな。他のネタもこれぐらいレベル高いのか、もっと見てみたいな。

 

10.トムブラウン 4
今年のレベルの高いM1にギャーギャーわめいて面白そうな雰囲気で無理に笑わそうとするM1停滞期に多かったタイプのコンビはもはやお呼びでない感じ。

 

最終決戦

1.真空ジェシカ 4
あーあ、やっちゃったな。歌ネタは知らんと良くわからんし退屈なんだよ。
つまんない。

 

2.令和ロマン 6
うーん、決勝に合わせて目先を変えて用意した感じ。傾向と対策をしっかりしていて本当に優等生だよなあ。あんまりこういうのが優勝してほしくない。


3.バッテリィズ 6
1回目でキャラをわかってもらったうえでやれたので、コンビの強みが増幅されて良かったけど、ネタが予想しやすすぎて、1回戦であった意外性の面白さが大幅減。

 

全体的なレベルが高く、いわゆるはずれがトムブラウン以外にいなかったのは素直に驚きです。平均レベルの高さでは近年まれにみるレベルの高さ。その一方高得点が真空ジェシカ一人だけ(しかも8点)というなんともさびしい結果に。

視聴中、ほとんど笑った記憶もありませんでした。

 

出場メンバーがM1の傾向と対策をバッチリしているので意外性がなかったものの、かといってそれをあえてはずすと大滑りするパターンになってしまうことがほとんどなので難しいですね。

 

これは大会の仕組み上しかたないことではあるのですが、本来一番盛り上がるはずの最終決戦が出涸らしのネタで一組もおもしろくなかったのも消化不良感を加速させました。今年は特にそれがひどかった。

 

審査員は新しい人も含めて問題なく、良かったです。

ただ、どうせ全員ここまでこまかく点数をきざんでくるなら、最初から10点満点にした方がわかりやすくていいのにとは思いました。

 

(審査員)

中川家 礼二
海原ともこ
アンタッチャブル 柴田
かまいたち 山内
ノンスタイル  石田
オードリー 若林
笑い飯 哲夫
ナイツ 塙
博多 大吉

 

令和ロマンの2連覇は、「今のM1ならそれもありうるよなあ」とネガティブな意味で納得感がありました。

 

本当に大会の質を維持したいなら、ちょうど20回できりがいいのでまた10年ぐらいM1をやめて充電期間を作ってもいいのではないかと思うのですが、なんだかんだいって今のテレビで数少ない強いコンテンツなのでこのままだらだら続いて衰退していくんでしょうね。