近況

 まさか令和に、江川紹子有田芳生のターンが再びやってくるなんて、いったい誰が想像したでしょう。

 時代遅れの遺物的扱いだったジャーナリスト達が、突如明らかになった(わけでもないけれど)巨悪の存在によって、再び必要とされる時がやってくる。

 これは日本版「トップガン マーヴェリック」ですよ。

 全然、笑いごとではありませんが。

 

 というわけで、近況です。

 

大阪ダービーにてセレッソ大阪が1999年以来23年ぶりとなるシーズンダブル(リーグ戦2連勝)を果たす

 正直、やる前から、今回は勝てると思っていました。むしろ、どのぐらい圧倒できるかなあと思って見ていたので、終わってみれば、やはり大阪ダービーで勝つのは簡単ではないな、とガンバを見直したぐらい。

 大阪ダービーの前にこれぐらい余裕の精神状態でいられたのは、とても珍しいことで、それぐらい今のセレッソは調子が良いのです。

 

 シーズンが始まる前、私の予想順位は「8位(16チーム中)」。

 決して強くはないが、かといって残留争いに巻き込まれるほど弱くはないだろう、というところでした。

 

 実際、序盤のセレッソの強さは、予想通りといった感じでした。

 弱くはないけれど、全然強くない。清武と乾がいるからなんとか勝てているけれど、この二人が抜けたらどうなることやら、というあぶなっかしい状態でした。

 

 その後、チーム内のゴタゴタで乾が離脱、清武が負傷で長期離脱定期、左サイドバックの一番手山中、二番手丸橋が怪我、といった絶体絶命に。

 

 しかし、これがチームが覚醒するきっかけとなったのです。

 

 チームの大部分を占める「悪くはないんだけど、ここ一番で頼りになるほどでもないんだよなあ」という惜しい選手たちが、ここぞというときに活躍し始めて、日替わりヒーローに。

 

 気がつけば、誰が出てもそこそこ強い層の厚いチームに。

 今、見ていて面白いチームになっています。

 

 ちなみに7/17日時点での順位は5位。今年のJ1は混戦で、現時点での順位は参考みたいなものですが、なかなか悪くない位置につけているので、今年は終盤まで楽しめそうです。

 

ニコラス・ケイジにはまる

 「ウィリーズ・ワンダーランド」とかいうクソ面白いB級映画のおかげで、ニコラス・ケイジにハマってしまい、先週はニコラス・ケイジ強化週間となってしまいました。

 

 職人肌で無口な主人公が、掃除の合間に悪霊たちを問答無用で始末していくホラーコメディ。掃除して部屋をきれいにするのが好きな人にもおすすめ。


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 「オレの獲物はビンラディン」 

 神の啓示を受けた主人公が、日本刀を持ってパキスタンまでビンラディンを生け捕りの旅に行くという、突っ込みどころしかない映画。

 この映画のニコラス・ケイジはとても人間味あふれるダメ男を演じています。


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ゴーストライダー」「ゴーストライダー2」

 一応、マーヴル系のスーパーヒーローものですが、いまいち流行らなかったのも納得。

 契約とか、能力とか、世界観とかルールが、わかりにくいんですよね。

 1と2でなんか設定にブレがあるし。

 1では変身後も理性的に振る舞っているようだったのに、2では変身したら、自分を抑えられないみたいなこと言ってて、「え?」と思ったし。

 夜しか活動できないと思っていたのに、2では昼も普通に戦っています。


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今日、「鎌倉時代13人」の後半戦が始まる。


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 今まででも十分すぎるほどに盛り上がっていたのに、いよいよ今晩からが本番という、恐ろしい大河。

 梶原様推しの私としては、梶原景時が最後まで生き残れるように、がんばって応援します!

 頑張れ景時、オレがついているぞ。

「伝説巨神イデオン」を見た。あの作品と似ている。

伝説巨神イデオン」を見た

 U-Nextの見放題に入っていたので、この機会にTV版、劇場版を一気見しました。

 当時はこんなダサいロボットのデザインが通って、これをかっこいいと言って、子どもたちは喜んで見ていたのか、と愕然としたのですが、後で調べてみると、当時から監督ブチギレのダサいデザインという共通認識で、プラモも全然売れなかったようなので、時代のせいじゃないとわかり、ホッとしました。

 

 しかしこのロボット、最初から合体した状態で戦っていたほうが強いのに、毎回わざわざ分離、合体を繰り返す意味が最後までわかりませんでした(本当はわかるんだけれど、それでも、もうちょっと納得感のある演出にできなかったものかと思いました)。

 

 本作で一番気に入ったのは、主人公のコスモくんですね。

 特別な才能に恵まれているわけでもなく、血統に優れたサラブレッドというわけでもない普通の男の子。

 イデオンの操作すら、彼でないとできないわけではないのに、大人たちに混じって、行動で自分を認めさせ、大人として成長していく好青年。

 親が殺され、せっかくできた恋人まで殺されと、逆境につぐ逆境なのに、自分を失わず、敵であり、仇でさえある異星人に対してもリスペクトを忘れない、強い子です。

 主人公として、真っ当すぎて、逆になかなかいないタイプかもしれません。

 

 最後が特に、すごいすごいとは聞いていたので、ある程度、心の準備ができてはいたのですが、確かにすごかったですね。

 

 正直、ラストを除けば、そこまで夢中になるほどのおもしろさでもなかったのですが、かといって、つまらないかといえば、そういうわけでもなく、毎回、そこそこ見どころがあったりして、一日1~2話のペースでぬるく見るのにちょうどよかったです。

(最終回前、最終回、劇場版2作は一日で一気見でしたが)。

 

 問題の衝撃のラストですが、私の感想としてはなかなか良かったな、というポジティブな印象でした。

 逆に、話の流れや、それまでの積み重ね、伏線などから考えると、あれ以外の終わり方はなかったのではないか、という気さえするぐらい自然に感じました。

 収集がつかなくなってのぶん投げラストでは決してない。

 ただ、それを、実際に子供向けのロボットアニメでやってしまったのが、すごい、というだけで。

 

 そして、イデオンの見事なラストを見て思い出したのが、全然ジャンルは違うのですが、最近終わった「進撃の巨人」と「タコピーの原罪」という作品です。

 

 

 私はこの2作品とも、とてもおもしろかったし、楽しみはしたのですが、どちらもラストが不満で、それで自分の中での評価を大きく下げてしまった部分があります。

 

 どちらも読んでいて「これはひどい、こんな絶望的な状況、いったいどうやって終わらせるんだ!?」と、続きが気になってしかたがなく、最新話が出るたびに、ワクワクして続きを読んでいました。

 

 それだけに、テンションマックスで臨んだ両作品の最終回の、予定調和的なぬるいご都合主義的ラストに、「そうはならんやろ」と、どちらもがっかりしてしまいました。

 

 特に進撃の巨人なんて、イデオンのように絶滅ラストのほうが、絶対説得力があったのに。

 

 本当は、どちらの作者も、最後はみんな破滅するイデオン的ラストを想定して描いていたのかもしれないけれど、人気のある作品をそんな終わらせ方させられないという、内外の圧力のようなもので、無難な終わらせ方で締めてしまったのではないだろうか、と邪推してしまいます。

 

 それに比べて、視聴者の反応おかまいなしに世界観を最後まで貫いた富野由悠季のすごさよ。これは、職人であるとともに、間違いなくアーティストですわ。

 

 ところで、現代にこんな殺伐としたテーマ、終わり方をする作品は、マイナー作品ならともかく、メジャー作ではありえない、というか、したくてもできないだろうな、と一瞬思ったのですが、ありましたよ、超メジャーなエンタメ作品にもそういうやつが。

 

 お互いが理解し合えないまま殺し合ってばかりで、殺伐とした救いのない話。

 ほぼ絶滅ラストで終わってしまうイデオンみたいな作品が。

 

「鎌倉殿の13人」っていうんですけれどね。

 

 「令和のイデオン」こと「鎌倉殿の13人」に、今後も目が離せません。

 

誕生日 山田風太郎「人間臨終図鑑」 「デザイナーじゃないのに!」

 最近、誕生日を迎え、45歳になりました。

 いつからだったか忘れましたが、たぶん、ここ十年ぐらいの習慣で、誕生日を迎えると、手元の山田風太郎「人間臨終図鑑」を手に取り、その年になくなった人物を確認しています。

 このぐらいの年になると、死んでしまった有名人が少しずつ増えてきます。

 一家に一冊、「人間臨終図鑑」。

 

 有名どころだけあげても、45歳で死んだのは、

 

 ヨハン・シュトラウス(父)

 井伊直弼

 大村益次郎

 二葉亭四迷

 ラスプーチン

 有島武郎

 小栗虫太郎(長野へ疎開中に、村の酒屋で飲んだ焼酎にメチルアルコールが入っていたため急逝)

 三島由紀夫

 

 とそうそうたる面々。

 

 小栗虫太郎、すごく昔の作家のイメージがあったけれど、江戸川乱歩より年下だったんですね。

 三島由紀夫司馬遼太郎と2つしか年が違わないのとかもそうですが、早死した作家は時代の感覚が狂ってしまいます。

 

 年齢的に、事故や自殺、殺害などによる死が多いですが、自分だってどうなるかわかりません。

 この年になると誕生日は、祝うものというよりも、まがりなりにも、ここまで生きてこられたことへの感謝と、今後いつまでも生きていられる保証もないのだということを、改めて確認する日のようなものになりつつあります。

 

 いいかげん、いい年になってしまいましたが、最近亡くなられた藤子不二雄A先生のインタビュー番組の再放送で、80代のA先生が「若い40代の子と話して、刺激や活力をもらっている」みたいなことを言われていたのを聞いて、そうだ、まだまだ自分も高齢者から見れば、若いし、刺激や活力を「与える」側なんだ、と少し元気をもらえました。物は考えようですね。

 

「デザイナーじゃないのに!」

 

 最近読んだ本で良かった本。

 これ、すごいです。

 最近、ちょっとした、デザインのノウハウ本ブームみたいなのが、あるように感じるのですが、ああいう本って、読んでみたら、役に立つ気がしないものが多いんですよね。本気でデザイナーを目指す人以外はお呼びでない感じで。

 

 抽象的でそれっぽいキーフレーズと、beforeとafterのデザイン例が載っていたりして、確かにこうすればおしゃれになる、というのはわかるけれど、afterが高度すぎて、どうせこんな風になんて、できねえよ、みたいなのばっかりで。

 

 でも、この本は、題名通り、本当にデザインを勉強する気がない人が読んでも、役に立つと思います。

 クソださデザインを、ちょっとましにする、というところから本当にちょっとずつ、具体的、かつ誰にでも実践できるレベルまで落とし込んでわかりやすく説明してくれるので、再現性が高い。

 デザインに縁がない人でも、日常の何気ないところで十分役に立ちそうな内容ですし、これをきっかけに、デザインをもう少し深く学ぶ、みたいな気にもさせてくれる、良書です。

 基本、マンガなので、一日で読めてしまう手軽さも含め、これは当たりでした。

 マンガとしても、すごく読みやすいつくりになっているのも、さすがでした。