ちむどんどん離脱
みなさん、ちむどんどんしてますか?
私は先週、離脱しました。
生活習慣が変わり、その時間帯、家にいなくなったので、自然消滅のような形で視聴習慣がなくなってしまいました。
おかげさまで、続きが全然気にならないので、わざわざ録画で見るようなこともしていません。
Twitterの「ちむどんどん反省会」をチェックしているので、それで十分です。
退屈なドラマ、つまらないドラマは数あれど、あれだけ見ていて(製作者の意図に反して)不快になるドラマはちょっとめずらしいかもしれません。
脚本家のたまごたちが集まる脚本教室で、このドラマを教材に用いて、「今回の話のどこがまずかったか」について、生徒に討論させる、みたいな授業をしたら、結構勉強になるのでは?とは思います。
毎回毎回、確実にツッコミポイントがありますから。
映画「ブレット・トレイン」
東京ー京都間の新幹線の中でいろんな背景を持った殺し屋達がバトルロイヤルする映画です。
この映画の魅力は、まさにガイジンがイメージするエセジャパンそのものな世界観。
それも、サムライ、ニンジャ、ゲイシャといったありがちなものに頼らず、ちゃんと一から構築しているのがえらい。
たしかに舞台は日本以外のなにものでもないんだけれど、なにからなにまで間違っている日本を楽しめます。
ここらへん、本当にわかっていない人がエセ日本風にしようとすると、中国や東南アジアがかなりの割合混ざってきたりするのですが、本作でそういうところはまったくなく、かなり気合を入れておかしくしているところに好感が持てます。
時々挿入される適当な日本語の歌も、風情があって良い感じです。
ストーリーも、見ていてふと、オレはいったい何を見せられているんだ?と我に返る程度には、ぶっとんでいる、好事家向け映画です。
伊坂幸太郎原作らしいので、そっちも読んでみたくなりました。
クリスティ「杉の柩」
年に1~2作ずつ、ゆっくりクリスティを消化しています。
このペースはここ5年ぐらい、全く変わらないので、自分が生きているうちに全部読める自信はありませんが、一応、クリスティ全作制覇をゆるく目標にかかげています。
これも、クリスティ作品の中で評価の高い一品。
どう考えても犯人にしか思えない人物がいて、その人が犯人じゃないことを証明するために、ポワロが奔走するパターンです。
横溝正史の作品を読んでいてもよく思うのですが、当時のイギリスって、本当にこんなにシンプルな遺言書絶対主義的相続ルールだったのかな?とちょっと疑問に思えるんですが、どうなんでしょうね。
クリスティのいいところは、あまり長すぎず、トリックも複雑すぎず、どんでん返しもほどほどなので、ほどよく騙された感や、ある程度のところまではわかった感を持ちやすいところでしょうか。
最近のミステリだと、ラストで二転三転は当たり前で、人物関係やトリックにこりすぎていて、どうせ絶対にわからんから、どっちでもいいや、ってなってしまいがちなので。
それにクリスティの作品はトリック云々を抜きにして、キャラやストーリーだけでも安定して面白いので、安心して読めるんですよね。
で、ポワロものだったので、読み終わった後、これも定例行事で、ドラマ版を視聴。
概ね、原作通りなんですが、それだけに登場人物の性格や行動を微妙に変えちゃっているのが気になりました。あまり意味のある改変とは思えず、正直、不満。
ナイル殺人事件のときのように、そのままドラマ化すると尺が足りないので、登場人物やできごとの刈り込みをするとかなら全然いいんですが、そういうところ以外で変にクリエイティビティを発揮しないでほしいと思ってしまいます。
このポワロの役者さんのドはまり感はいつ見ても惚れ惚れするけれど、他の人が演じても、スーシェのものまねみたいに見えてしまうので、他の役者さんは大変だろうなあとは思ってしまいます。
三谷幸喜のドラマのように、ポワロのイメージと似ても似つかぬ外見の役者を起用するっていうのが、ある意味、正解なのかもしれません。